「運転時認知障害早期発見チェックリスト30」

    自動車の運転は、視力、聴力、認知力、判断力、反射神経、筋力などさまざまな能力を同時に必要とする複雑な作業です。加齢とともにこれらの能力は自然と衰え、運転の技術も低下します。しかし、安全運転に気をつけていても、ハンドルやペダル、機器の操作にうっかりミスが増えたり、行きつけの場所への道順を忘れてしまったりすることなどが立て続けに起こるようになると、軽度認知障害(MCI)や認知症も考えられます。
    NPO法人高齢者安全運転支援研究会ではMCIの中でも、運転時に現れやすい状態をまとめた新しい概念「運転時認知障害」を提唱し、MCIや認知症の早期発見のきっかけとなる状態を30項目リストアップしました。

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    5項目以上チェックが入る方は要注意です。
    このリストは当NPO法人理事の浦上克哉 (日本認知症予防学会理事長、特定非営利活動法人高齢者安全運転支援研究会理事、鳥取大学医学部教授)が監修し作成したものですが、今後の研究成果を反映してさらに精緻なものとして行く予定です。毎年ご自身でチェックを行い、チェック項目が増えるようなことがあれば専門医や専門機関の受診を検討しましょう。



      【運転時認知障害早期発見チェックリスト30】
    車のキーや免許証などを探し回ることがある。
    今までできていたカーステレオやカーナビの操作ができなくなった。
    トリップメーターの戻し方や時計の合わせ方がわからなくなった。
    機器や装置(アクセル、ブレーキ、ウィンカーなど)の名前を思い出せないことがある。
    道路標識の意味が思い出せないことがある。
    スーパーなどの駐車場で自分の車を停めた位置が分からなくなることがある。
    何度も行っている場所への道順がすぐに思い出せないことがある。
    運転している途中で行き先を忘れてしまったことがある。
    良く通る道なのに曲がる場所を間違えることがある。
    車で出かけたのに他の交通手段で帰ってきたことがある。
    運転中にバックミラー(ルーム、サイド)をあまり見なくなった。
    アクセルとブレーキを間違えることがある。
    曲がる際にウインカーを出し忘れることがある。
    反対車線を走ってしまった(走りそうになった)。
    右折時に対向車の速度と距離の感覚がつかみにくくなった。
    気がつくと自分が先頭を走っていて、後ろに車列が連なっていることがよくある。
    車間距離を一定に保つことが苦手になった。
    高速道路を利用することが怖く(苦手に)なった。
    合流が怖く(苦手に)なった。
    車庫入れで壁やフェンスに車体をこすることが増えた。
    駐車場所のラインや、枠内に合わせて車を停めることが難しくなった。
    日時を間違えて目的地に行くことが多くなった。
    急発進や急ブレーキ、急ハンドルなど、運転が荒くなった(と言われるようになった)。
    交差点での右左折時に歩行者や自転車が急に現れて驚くことが多くなった。
    運転している時にミスをしたり危険な目にあったりすると頭の中が真っ白になる。
    好きだったドライブに行く回数が減った。
    同乗者と会話しながらの運転がしづらくなった。
    以前ほど車の汚れが気にならず、あまり洗車をしなくなった。
    運転自体に興味がなくなった。
    運転すると妙に疲れるようになった。
    30問のうち5問以上にチェックが入った方は要注意です。専門医の受診を検討しましょう。

      日本認知症予防学会理事長、鳥取大学医学部教授
      特定非営利活動法人高齢者安全運転支援研究会理事 浦上克哉 監修
      特定非営利活動法人高齢者安全運転支援研究会 提供


    チェックリストは今後の研究の進展により内容が変わる可能性があります。
    また、本会では認知症予防トレーニングの開発なども行っています。